あの日の話

うたうように話す。

2017-01-01から1年間の記事一覧

優しさの箱

「おはよう。まだ起きないの? 今雨が降り始めたよ。外出するなら傘忘れないでね。 冷蔵庫の中に昨日の残りあるから、お昼に食べてな。腐っちゃうから。」 新しい録音、1件。 きょう 午前 9時52分。 「おはよ。もう会社行った? いつものドラマ、なんだっけ…

壊れた花瓶と新しい花瓶

壊れた花瓶を必死に直すより、新しい花瓶を手に入れた方が良い。 長年大事にしてきたお気に入りの花瓶が壊れてしまったと、ある女性が泣いている。 また新しいものを買えば良いじゃない。 友人にそう慰められると、かえって女性は怒ってしまった。 この花瓶…

「嫌な気持ち」との付き合い方

生きていれば嫌なこともある。 それは減らすことはできても無くすことはできないものだ。人と関わって生きてくこの世界では。 じゃあ誰とも関わらずに生きればいいと実践してみようとするに、数日でそんなことは不可能だと知る。神様は人間と孤独は共存でき…

暦にたすけられる、という感覚を知った時があった。 1年365日。 ◯月◯日、それはある人にとってはただの数字の羅列で、 ある人にとっては去年と違わぬ平穏に感謝する日で、 ある人にとってはまたひとまわり大きくなった我が子の手を握りしめる日で、 ある人に…

縁がなかった そういう運命だった っていう言葉には時々救われることがある。 偶然と必然の話。 すべて必然なんだと信じこむこと。 あの時あんなこと言わなければ あの時こうしていたら そういう後悔は、残りの人生まで曇らせてしまう。 最初から全部決めら…